富雄丸山古墳は、奈良県奈良市にある重要文化財が多く出土している円墳です。
円墳としては、国内最大級で105メートル(直径)です。
◆特徴
明治時代に、盗掘されたことがあります。
奈良市の教育委員会が、史跡整備のために発掘調査を現在も行っています。
1972年には、団地建設のために発掘調査されたこともあります。
円墳としては国内で最も大きい規模、表面には葺石・埴輪片が見つかっています。
竪穴式石棺の簡略版と推定されている、粘土槨で割り竹型木簡が用いられています。
出土品の多くは重要文化財に指定されています。出土品から推定される築造年数は、4世紀後半(古墳時代前期・後半)と推定されています。
◆重要文化財
- 斧頭型石製品 9個
- 刀子形石製品 6個 (とうし)
- 盤型石製品 1個
- 槍鉋型石製品 1個 (やりがんな)
- 鍬形石 2個
- 琴柱形石製品 12個 (ことじ)
- 碧玉合子 2合 (へきぎょくごうし)
- 碧玉管玉 17個 (へきぎょくくだたま)
- 有鉤釧形銅製品 1個 (ゆうこくくしろ)
- 銅板 2枚
◆その他・出土品
三角縁神獣鏡(3枚)
- 三角縁画文帯玉五神四獣鏡
- 三角縁吾作銘四神四獣鏡
- 三角縁画像文帯盤龍鏡
まとめ
粘土槨で埋葬されていることから、王の墓陵ではないが、出土品の多さから当時の生活や技術が推定できますね。
円墳では最大級の富雄丸山古墳、奈良市の教育委員会が整備をしているので、更に解明される事実があるかもしれません。